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佐藤洋一他・理系たまごの英語40日間トレーニングキット

理系たまごの英語40日間トレーニングキット

理系たまごの英語40日間トレーニングキット

新しいコンセプトに基づく大学レベルの英語トレーニング書です。


分野別の専門的英語の入門書は法律学のものも含めていくつかあります。中には名著と呼びうるものもありますが,単語の説明に終始していたり,レベルが高すぎ(低すぎ)て入門に向かなかったりすることもしばしばあります。
これに対し,本書は理工系の学部生(比較的低年次)を念頭に置いた理系英語の入門書となっています。値段は高いですが冊子4冊とCD2枚で構成されていることからすると妥当といえるのかもしれません。
1・2冊目は「理系英語40日間ワークブック」です。基礎編である1冊目は理系英語の基本的単語や言い回し,それらを使った練習問題(リスニングもあり)が中心です。2冊目の応用編は,単語・表現のほか,長文読解や論文の書き方に関する演習問題もあります。
3冊目は学習ナビブックと題され,以前English Journalで連載された斎藤恭一「理系英語の道は一日にして成らず」が単行本化されています*1。4冊目は宇宙飛行士の毛利守さんら,世界で活躍する理系研究者の英語勉強方法のインタビュー記事です。この2冊は特段英語の知識が得られるわけではありませんが,達人と呼ばれる人たちの日々の努力の大きさを改めて認識させてくれます。

*1:個人的には,この中にある「学如逆流船,不進即退」(学問は流れに逆らって進む船のようなもの,こぐ手を休めるとながされてしまう)という話が印象に残りました。