ernst@hatenablog

Konstanz als Heimatstadt

福岡県西方沖地震その後

福岡は地震がない土地として有名でした。地震があるとしても2-3年に1度で,震度も強くて3程度でした。ところが今年3月20日に福岡を襲った地震はM7.0,最もひどい震度は震度6弱というとてつもない規模でした。
地震が起きたときには北九州市にいたのですが,揺れの強さ・長さともにこれまで経験したことがないほどのものでした。通常なら分かる「縦揺れ」「横揺れ」の区別もほとんど感じられませんでした。幸い自宅付近は物的被害が出ていませんでしたが,震源地に近い大学は本棚を中心にかなりの被害がありました。揺れの方向と本棚の方向が一致したかどうかで明暗が分かれ,南北方向の本棚が大きな被害を出しました。南北方向の本棚が多い中央図書館は閲覧室がかなり被害を受け,またガラスにひびが入ったり割れたりした箇所が多く見られました。左の写真は昨年開業したばかりの西鉄宮地岳線千早駅の屋根裏です。高架工事によって新しく建て変わったにもかかわらず西鉄千早駅もJR箱崎駅も破損が見られました。
今回の地震は人口密集地域をおそった大きな地震のわりには死者が少なかったため,視覚に訴える力が強い玄界島だけがクローズアップされています。しかし実際には福岡市のあちこちに被害が出ており,これで死者が少なかった,あるいは火災がおきなかったのは幸運としか言いようがないように思います。もともと地震に対する備えがなかったこの地域でも,今後は大地震への対応が必要となりそうです。