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Konstanz als Heimatstadt

第二キャナルシティ構想

福岡市博多区の大型商業施設「キャナルシティ博多」を運営する福岡地所(福岡市)は21日,現施設の東側に“第2キャナルシティ”を建設する計画を明らかにした。九州新幹線鹿児島ルート(博多―鹿児島中央)が全線開通する2011年春のオープンを目指す。
計画によると,東側駐車場とその周辺の8300平方メートルに,延べ床面積3万5000平方メートルの新棟を建設する。着工は08年春。用地買収が順調に進めば,敷地面積が約1500平方メートル増える可能性もある。総事業費は約100億円を見込んでいる。既存施設との間に道路があるため,回廊でつなぐことも検討している。
店舗の構成は,衣料品などの物販店が中心となる見通し。「新しい博多駅ビルと競合しないよう,JR九州と調整して決めたい」(福岡地所幹部)としている。
“第2キャナル”を巡っては,1996年の開業直後から映画館を中心とした構想が浮上していたが,景気低迷の影響で中断していた。九州新幹線の開通で広域からの集客が可能となるうえ,福岡地所が中心となって,九州に特化した不動産投資信託の運営会社を設立し,資金調達のめどもたったことから,計画を進めることにした。

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福岡地所が21日明らかにした福岡市博多区の大型商業施設,キャナルシティ博多の“第2キャナル”建設の背景には,2011年の九州新幹線全線開通を「集客アップの絶好のチャンス」としてとらえ,新幹線効果を呼び込む狙いがある。
キャナルには開業以来,年間1200万人以上の客が訪れ,売り上げもここ数年は400億円台で安定している。しかし,開業10周年を迎えて目新しさがなくなり,「当時と消費者の志向が変化し,テコ入れが必要な時期」(流通関係者)との指摘も出ていた。
福岡市内では,ライバルの動きも活発だ。新博多駅ビルには,阪急百貨店(大阪市)の入居が決まっており,雑貨の東急ハンズ(東京)との出店交渉も続いている。博多駅周辺以外でも,マリノアシティ福岡ゆめタウン博多の増床が決まっているほか,天神地区に雑貨店のロフト(東京)の進出計画もあり,“第2キャナル”建設をライバルに対抗する攻めの戦略として位置づけた。
ただ,課題も少なくない。これまでも,「博多駅から施設までの交通の便が悪い」「駐車場が少なく,渋滞が多い」といった声があり,“第2キャナル”の建設でさらに深刻になる恐れもある。天神,博多駅との回遊性を高めることが,新施設の成功につながる。福岡地所1社だけでなく,行政や交通機関などとの連携がなければ解決は難しい。同社幹部は「JR九州など,地域と話し合いながら計画を進める」との立場だ。
全国的にも知名度のある施設だけに,周辺を巻き込んだ議論が求められる。

読売新聞の昨日朝刊に掲載されていました。キャナルシティがオープンしたのはちょうど10年前で,その時期は天神地区の再開発などで福岡の流通事情が大きく変わってきつつあった時代でした。あと5年後には九州新幹線の開通と博多阪急の出店で,今度は博多駅の周辺での売場面積が大きくなります。両地区の間にあるキャナルシティとしても何か手を打たなければということなのでしょう。
博多駅からキャナルシティまでは歩いても10分もかかりませんが,外から来た人には場所がわかりにくく,バスに乗っていく場合が多いようです。本当ならば七隈線を延ばして博多駅と直結するとよいとは思いますが…。