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Konstanz als Heimatstadt

市長選挙

任期満了に伴う北九州市長選は21日,告示される。今のところ,いずれも新人で元国土交通省局長の柴田高博氏(57)=自民,公明推薦=と,元衆院議員の北橋健治氏(53)=民主,社民,国民新推薦,元北九州市立大教授の三輪俊和氏(63)=共産推薦=の3人が立候補を予定している。自民と民主(旧民社,新進党含む)の二大政党対決は同市長選では初。投票は2月4日で即日開票される。
現職の末吉興一市長(72)は5期20年間務めて引退するが,末吉市政の評価や地域浮揚策,行財政改革などが争点になりそう。労使一体の企業選挙発祥の地とされる同市で,今回は44年ぶりに労使が対決する構図となっている。
柴田氏は地域経済の活性化を都市づくりの基本と位置付け,企業誘致や産業振興の強化を訴える。麻生太郎外相が選対本部長を務め,末吉市長も支援に回っている。
北橋氏は大型公共事業整備に重点を置いた末吉市政を批判。子育てや教育,福祉などを中心施策とするよう転換を主張,市長退職金廃止や多選自粛にも言及している。
三輪氏も大型の箱モノ整備で市財政が悪化し,福祉行政の停滞を招いたとして,「命と暮らしを大切にする行政本来の仕事に変えなければならない」と主張している。

西日本新聞の今朝の朝刊からです。今回の市長選挙はこれまでのところ,3人の争いとなっています。従来の市長選挙は「市民党」とも言われた巨大与党が推す現職(ないし現職の後継者)を事実上信任するかどうかが問われる構図でした。それに対して今回は,国政における二大政党がそれぞれに候補者を出し,北九州市長選挙としては珍しい対決型構造になっています。昨年の郵政選挙郵政民営化反対に回った小倉選出の元議員は民主党の候補を推薦するようで,ここにも国政の影響を感じることができます。
他方,選挙戦における争点がこの対立構造とうまく結びついていないため,選挙民としては何に注目して投票すればよいか分かりにくいという状況もあります。強いて言えば,過去20年にわたる末吉市政をどう評価するかが争点なのかもしれません。