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Konstanz als Heimatstadt

春の美しい空はどこへ

北九州市は27日午前8時45分,市内全域に光化学スモッグ注意報を発令した。
市立の全132小学校のうち,85校で運動会が予定されていたが,同市教委は運動会を中止するよう各校に通知した。
環境保全課によると,27日午前9時現在で,市内14観測局のうち,大気中の有害物質「光化学オキシダント」が大気汚染防止法の基準濃度(0・12ppm)を上回る地点が7局あった。

黄砂で視界が悪くなった北九州市
読売新聞の昨日付記事からです。昨日は光化学スモッグに加えて黄砂までやってきており,せっかく晴れているのに全くさわやかではなく,屋外の活動をすることもままならない状態でした。少し外に出ているだけで「空気の悪さ」を実感できました。
北九州市ではここ10年以上,小学校の運動会が春に行われるところが多数派になっています。従来(我々の頃は)秋に行われていた運動会を春に移動させた狙いは,学年が変わった頃に実施することで親睦を深めるところにあったようです。しかし,今年のようにせっかく晴れていても光化学スモッグや黄砂で実施することができないとなると,(少なくとも黄砂がとばない)秋に移した方がまだよいような気もしてきます。
例年5月と10月の空は晴れると透き通るように青い日が多く,時期としてはとてもよい頃だったのですが,少なくとも今年に関しては春の時期の晴天には光化学スモッグと黄砂を心配しなければならない状態でした。何らかの手を打たなければ,春の晴天を謳歌できなくなることが常態化してしまうおそれがあります。

北九州市で27日に発令された今年4回目の光化学スモッグ注意報の影響で,85小学校の運動会や様々な屋外イベントが中止に追い込まれた。せっかくの休日が台無しになった市民からは「いつまでスモッグにおびえなければならないのか」との声も上がっている。
市は同日,27事業所に,ばい煙中の窒素酸化物を約20%削減するよう要請。しかし,専門家からは,中国大陸からの汚染物質の飛来が主要因との指摘もあり,市の担当者は「市レベルでの対応には限界がある。抜本的な対策は,国レベルで考えなければならない」と頭を痛めている。
市は午前8時45分に市内全域に注意報を発令した後,区役所の広報車などで「屋外での激しい運動はなるべく避けるように」などと注意を呼びかけた。
市教委からの通知で,各小学校の運動会は中止になったが,約2500人の児童,生徒が参加した陸上競技の市小中学生記録会(市中体連など主催)は戸畑区で予定通り行われた。
記録会本部に体の異常を訴えた子供はいなかったものの,市教委学校保健課は「中止すべきだったと思うが,運動会の対応に気を取られ,競技会まで手が回らなかった」としている。
一方,事業所への排出抑制要請は,4月26日以降,注意報発令のたびに行っている。

読売新聞の今朝の朝刊からです。地域一面といわゆる三面記事はどちらもこの話題でした。小学校の運動会が中止になったという強いインパクトがあったからだと思われます。