ernst@hatenablog

Konstanz als Heimatstadt

香椎地区再開発の現状

NTTドコモビル(千早駅前)
7/20のエントリで「近いうちに」と書いたにもかかわらず,1ヶ月以上も開いてしまいました。
香椎は福岡市の副都心の一つに位置づけられており*1,旧国鉄香椎操車場跡地を利用した大規模なこの再開発計画は,道幅の狭い旧来の市街地を比較的広く抱える香椎地区にとってはインパクトの大きなものです。
かつて,香椎操車場があった頃には,JRの線路は上り線は海側(三号線・西鉄宮地岳線側),下り線は山側を通過していました。今回の再開発では,JR及び西鉄の線路を全て立体交差化した上で山側に統一して配置し,線路から3号線までの空間に新しい街を作るものとなっています*2
JRの立体交差化はすでに終了し,西鉄については名島〜西鉄千早が工事完了,その先の西鉄香椎までは現在工事中となっています。JRと西鉄共同駅である千早(西鉄千早)駅がこの地域の中核*3であり,駅前にはNTTドコモビル(→写真)があります。現在のところそれ以外にはJRのマンションなどいくつかの中高層建築しかありません。いくつかの基幹的道路がこの夏には開通するようですが,細かな道路はまだ整備中のようです。千早駅の山側には国道3号のバイパスが直結する予定ですが,現在のところ橋桁しかありません。
香椎駅千早駅との距離はかなり短く(首都圏ではあたりまえの距離ですが...),その両駅には快速(香椎駅には特急も)が止まります。これは,この両駅を二つの核とするまちづくりを計画しているためのようです。香椎駅前は古くからの商店街が広がり,道路も離合がやっとという狭いものが多いですが,計画ではここも区画整理の対象となっています。これに対しては反対運動もあるようで,本当に計画どおりになるのか疑わしい面もあります。この場合には昔ながらの町並みと,再開発により出現する計画的な町並みとが極めて接近する不思議なランドスケープが展開することになるのかもしれません。

*1:福岡市では天神・博多駅地区を都心,香椎・西新・大橋の3地区を副都心としているようです。

*2:イメージ図は独立行政法人都市再生機構(旧:住宅都市整備公団)のページにあります。

*3:西鉄千早開業については,かつてpaxQpressでもとりあげました。一方,JRの駅は二面四線+貨物待避線です。