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Konstanz als Heimatstadt

コムシティ再生へ?

自己破産した北九州市第三セクターが運営するJR黒崎駅前の複合商業ビル「コムシティ」(八幡西区)の売却問題で2日,破産管財人が商業施設としての再開発を提示した開発業者5社と交渉を進めていることが明らかになった。一方,地元商店街からは「客の奪い合いは,まちづくりにマイナス」として,公的施設の入居を望む声も出ている。
売却を予定しているのは,2003年6月に自己破産した同市出資の持ち床会社「黒崎ターミナルビル」が管理する,ビル地下1階〜地上6階のフロア計約2万9000平方メートルと,隣接する立体駐車場3〜7階の計約1万8000平方メートル。
関係者によると,これまで東京などの5社がビル購入に意欲を示し,このうち4社はすでに,スーパーを核店舗とした商業ビル,専門店街などとして,年内にオープンさせる計画案を提出。残り1社も口頭で同様の計画を伝え,購入価格はいずれも20〜30億円程度を提示した。
今後,破産管財人の弁護士が集客力などを比較した上で選定するが,市が買収して八幡西区役所など公的施設が入居する可能性もあるという。
一方,同市はビル開発を手がけた「黒崎駅西地区市街地再開発組合」に対して無利子融資した35億円の回収は事実上,困難であり,これ以上の出資は避けたいのも本音。このため年計画局は,売却に向けて独自に大手開発会社と接触を続けている。末吉興一市長は1日の定例会見で,「この問題は(破産)管財人の手に委ねられている」と述べるにとどまった。
一方,地元の黒崎商店組合連合会の山田征幸副会長(61)は「既存の商店が苦戦している中,市民がこれ以上の物販施設を黒崎に望んでいるかどうか…。それよりも図書館など,黒崎にない施設を造ってほしい」と話す。

読売新聞今朝の朝刊の地域面(北九州面)に掲載されていました。コムシティが破産してもう3年も経ちます。景気がよくなかった時期だけに,このままビルの老朽化だけが進んでいくのではないかと思っていましたが,全国的な景気回復を反映してか,あるいは中心市街地回帰の影響か,具体的な売却案が存在しているようです。
いくつかのスーパーが撤退した黒崎地区ですが,近いうちに旧トポス跡にスーパーが入居する予定だそうです。さらにコムシティにもスーパーが入る事となると,中心市街地におけるスーパー競争がはじまることになりそうです。他方で,各地に出店を続けているイオンが黒崎の中心市街地から1km圏で大型店舗を出店する計画があり,ここ数年で黒崎地区は店舗過小から店舗過剰へと急激に転換することが予想されます。再度撤退ということにならないよう,十分な需要調査が必要だと思います。