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Konstanz als Heimatstadt

関門特別市構想

関門海峡を挟んで向かい合う北九州市山口県下関市が,合併によって九州と本州にまたがる新市「関門特別市」を創設するのに向け,2007年度に合同研究会を発足させる。道州制議論の本格化を受け,道州と同等の権限を持つ特別市として福岡,山口両県からの離脱を視野に,現行の地方自治制度の枠にとらわれない,地方分権のモデル都市づくりを目指す。
研究会の設立は昨年12月,末吉興一・北九州市長と江島潔・下関市長が合意した。メンバーは,両市の市長と幹部職員,九州,中国の両経済連合会幹部,北九州,下関の両商工会議所幹部,両市立大学長らで構成。3月末までに両市で事務レベルの設立準備会を設け,研究会の日程や主要な論点を詰める。設立後は,現行の地方自治制度,道州制との整合性や新たな法整備,必要な社会資本などを調査し,08年度をめどに報告書をまとめる。
県境を越えて関門トンネル(鉄道,国道),関門橋でつながる両市は,通勤や通学で1日約1万人が行き来し,地域としての一体感が強い。行政面でも,01年に同一内容の「関門景観条例」を制定するなど,連携を深めている。

読売新聞の昨日付記事からです。以前からこの構想がちらほら出ていましたが,今後は研究会をつくって具体的な制度設計論に着手するようです。他の記事によると,道州制の導入が現実のものとなった場合に,北九州市下関市が引き裂かれてしまうことへの危機感が根強くあるようです。もしこの構想が現実化するとすれば,道州制の線引きと地域の一体感とが合わない他の地域にもこの種の解決策が飛び火する可能性もあります。