ernst@hatenablog

Konstanz als Heimatstadt

地震から2年

政府の地震調査委員会は19日,2年前に福岡県西方沖地震を引き起こした警固断層帯で発生が予想される地震の長期評価を発表した。断層帯のうち福岡市中心部を走る警固断層は,マグニチュード(M)7・2程度の地震が今後30年以内に最大6%の確率で発生し,わが国の活断層の中では地震が起きる可能性が「高い」グループに入るとしている。委員会は「かなり活動的な断層で住民は十分な備えを」と呼びかけている。
警固断層帯は,陸地側にある南東部の警固断層と,海側にある北西部の断層からなる。長期評価では,警固断層での発生確率は今後30年以内で0・3〜6%,50年以内で0・4〜9%,100年以内で0・9〜20%で,国内110か所の主要活断層で10番目に高い。
福岡県西方沖地震で北西部の断層がずれて警固断層に負荷がかかったことで,確率はもっと高くなり得るという。
地震が起きた場合,断層周辺の福岡市や同県大野城市太宰府市などで震度6強以上,その周辺で震度6弱筑紫平野では震度5弱〜5強の揺れに見舞われると予想される。
高知大や産業技術総合研究所産総研)の調査などを踏まえ,委員会は警固断層は3100〜5500年間隔で活動し,前回地震は3400〜4300年前に起きたと推定。長さは警固断層が約27キロ,北西部の断層が約25キロとした。
文部科学省地震・防災研究課は「地震の間隔が最短の3100年だった場合,大地震にいつ襲われてもおかしくない」と話している。
警固断層は最近の研究で同県筑紫野市から博多湾にまで及ぶ可能性が判明。北西部とともに「警固断層帯」として,委員会が評価する主要活断層に加わった。

読売新聞の昨日朝刊1面記事でした。福岡地方を大きな地震が襲ってから,2年が経過しました(当時のエントリ(旧システムからの移設))。昨年の春頃までは体に感じる地震が大学でもしばしばありました。しかしその後は,少なくとも体に感じる地震の数は相当減っています。
ただ,上記の記事によると,30年以内にM7クラスの地震が6%(最大)の確率で発生するとあり,福岡地域における地震のリスクはなお高いことが分かります。とくに,福岡都心部の真下にある警固断層が動いた場合には,天神・博多駅から福岡南部の市街地にかけて,かなりの被害が出ることが予想されます。もともと海であったとされる地盤が弱い地域ではとくに,耐震強度の強化・免震構造の導入などの対策が必要になると思います。