ernst@hatenablog

Konstanz als Heimatstadt

ご当地検定

公害を克服した北九州市が,同市独自の環境対策などに関する知識を問う「環境学検定試験」を来年6月にも実施する。最近の異常気象で環境への関心が高まりつつあるなか,ご当地検定ブームに乗って「環境首都」をPRし,環境問題に関心をもつ市民のすそ野をさらに広げる狙い。市環境首都推進室によると,環境をテーマにしたご当地検定は全国初。
北九州市は高度成長期の1960−70年代,公害が深刻となったが,市内の各工場と公害防止協定を結び,官民で環境保全に乗り出して克服。リサイクルなどの環境関連産業の集積や,中国での環境汚染対策の技術協力を進めている。
検定では環境都市へ生まれ変わるまでの市の取り組みや,希少生物が生息する曽根干潟(同市小倉南区)など市内の豊かな自然環境に関して出題する予定。市の担当者や有識者らでつくる問題作成委員会を今後発足させて設問を決める。「合格者」には市民講座の講師やエコツアーのガイドの資格を付与することも検討する。
ご当地検定は2003年に行われた「博多っ子検定」が先駆け。以来,各地の検定には全国から応募者が殺到し,知名度アップに貢献している。市環境首都推進室は「北九州市の環境ブランドを内外に発信し,環境分野で活躍できる人材を増やしたい」としている。

西日本新聞の昨日付記事からです。ご当地検定のブームはやや落ち着いて来た感もありますが,ここで北九州市が環境をテーマにしたご当地検定をはじめるのには複数の理由が考えられます。
一つは上の記事にもあるように知名度をアップさせることです。環境をテーマとすることにより幅広い層の関心を喚起し,併せて北九州についても知ってもらおうとする狙いです。もう一つは市民に対するアピールだと思います。公害の克服は少なくとも10年前くらいまではしばしば話題にのぼっていましたが,最近はほとんど意識されることがなくなっています。問題の位相が公害からごみ問題等に移ってきたことも影響していると思います。市民の環境意識を高めるためにこの検定を一つの梃子としたいという意図もあるのだと智います。