ernst@hatenablog

Konstanz als Heimatstadt

日本...食?

ワールドカップを記念した(?)学食の試みなのですが...。


コンスタンツ大学の学生食堂(Mensa)はドイツの学生食堂の中では比較的まともな方に属するようです。ドイツ全体でのコンペティションでも上位に入っているようです。その学食が,ワールドカップを記念して,選択定食(Wahlessen)*1にワールドカップの出場国にちなんだ料理を出し始めています。たとえばスペインだとパエリアといった感じですが,ここに今週の火曜日にJAPANと題する料理が出てきました。2年間の滞在中に日本食と銘打たれたメニューは初めて見ました。
日本食と題された学食のメニュー
料理名はPikantes Huhn mit Sojasprossen(鶏肉ともやしのピリ辛炒め)で,そもそも名前からしてなぜ日本なのかよくわからないものですが,実際に食べてみるとますますその印象を強くしました。材料の鶏肉ともやしが日本っぽいと考えられたのかもしれません。ゆで米と食べるとなんとなくカレーライスっぽい感じもしました。その日の他のメニューがいまいちだったせいもあって,ここにはかなりの行列ができていました。味も相対的にはひどくはありませんでした。ただこれを食べた学生が日本食に対して誤ったイメージを持った可能性はゼロではないような気がします。
コンスタンツにはそもそも日本人の数が少ないこともあって,日本食のレストランもとても少ないです。値段も高めなので,自分のイニシアティブで食べに行ったことは一度もありません。ドイツ人(ドイツ人に限らずヨーロッパ一般かもしれませんが)の寿司人気はかなり強く,寿司屋さんもありますが,ここにも近寄ったことがありません。個人的には,せっかくドイツにいるのだからドイツのものを食べる方がよいのではないかと思っており,ジャポニカ米を食べる機会は月に1回程度です。もともとパン・ハム・チーズ・ソーセージといったドイツの食べ物が好きなのであまり困りませんが,他の都市に行ったときには日本食を食べることにしています。
留学生活がうまくいかない最大の原因は食事が合わないことだとよく言われますが,日本食へのアクセスが難しいコンスタンツの場合には,もしドイツの食事が合わないと辛いことになるかも知れません。個人的にはドイツの食べ物は好きですが,それでも同僚の先生からもらったインスタントの博多ラーメンを作って食べたりすると,世の中にこれほど美味しいものがあったのだろうかと改めて驚かされました。2年間のドイツ生活で舌が著しく鈍感になってきているかもしれず,そうするとさきほどの学食の日本食に対する評価も疑わしいものと言わざるを得ません...。

*1:コンスタンツ大学の学食では,完全にメニューが決まっている定食(Stamm)と,メインは決まっているものの付け合わせにあたる部分を2つ自由に選択できる選択定食(Wahlessen)の2つが提供されています。