ernst@hatenablog

Konstanz als Heimatstadt

タコの言う通り

W杯でドイツ代表チームの試合結果を当ててきた西部オーバーハウゼン水族館のタコ「パウル君」の予言がまた当たった。パウル君は準決勝でのスペイン勝利を予想。これで6試合100%の的中率を誇るが,地元ドイツのファンは,どうにもこの結果が許せない。
同水族館ではドイツ戦の前日,水槽内にドイツと対戦国の国旗をつけた容器を設置。中に好物の貝を入れて,パウル君がどちらを選ぶかで試合の予想をしてきた。準決勝まで5試合,唯一の黒星セルビア戦も含めパウル君の予言は全て的中。準決勝ではスペインの容器を選んでいた。
今や,世界的に有名な存在となったパウル君には「W杯終了後に食べられるのでは」といった噂も駆け巡り,水族館に問い合わせが相次いでいたという。
反響が大きいため,水族館ではこのまま,パウル君を飼育することを決め,10日にドイツが登場する3位決定戦の予想もさせる。決勝戦は検討中という。
パウル君は,スペインでも大人気になり,試合終了後,スペイン国民はパウル君の歌を即興でつくって歌い始めた。一方,敗戦をあきらめきれないドイツでは,パウル君を恨むファンらがネット上で「サメの水槽に入れるべきだ」「シーフードサラダにしてやる」と八つ当たりしている。

産経新聞の今日付記事からです。敗戦がタコのせいかどうかはともかくとして,昨日の試合ではスペインのレベルの高さを見せつけられた気がしました。もともとスペインはヨーロッパ王者で優勝候補の筆頭に位置付けられていました。しかしドイツ国内ではこれまでのドイツの快進撃から,スペインを倒して決勝に行くのではないかという期待が高まっていました。結果は残念ですが,最後の三位決定戦でもう一度機動的なサッカーを見せて欲しいと思います。
なおドイツではAchtfüßerという「タコ」をさす言葉があるにはありますが,日常会話では狭義には「イカ」を指すTintenfisch(直訳すると「墨を吐く魚」)との区別をほとんどしていません。肉の種類に見られる細かい表現の違いとは対照的です。また日本語では「タコ」は人を馬鹿にするときに使うこともありますが,ドイツ語ではそのような表現は聞いたことがありません(同じく日本語で「豚」というとネガティブなイメージですが,ドイツ語ではむしろ幸福の象徴として扱われます)。ただ食べ物としての人気はいまいちのようで,学食でイカリングが定食(Stamm)に出たときにはほとんど待ち時間なしに食べることができます...。