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Konstanz als Heimatstadt

大学生のための論文執筆方法

カフェパウゼで法学を―対話で見つける〈学び方〉

カフェパウゼで法学を―対話で見つける〈学び方〉

日本ではこの本が決定版ですが...。


大学生や院生向けの論文の書き方を教える本は日本にはいくつかありますが,ドイツでこの手の本を見かけることはあまりありませんでした。

先日,大学の本屋さんが久しぶりに再開し,たまたまその棚で,Ulrike Pospiech, Wie schreibt man wissenschaftliche Arbeiten?, 2017 という本を見つけました。
この本は必ずしも法学に特化した内容ではないですが,一般的にドイツの大学生に向けて,どのような方法で学術的な文章を書けばよいか丁寧に紹介しています。
この本では,文章の書き方を7つのステージ(Etappe)に分け,文献調査,論文を読む,アイデアを整理する,文章構成を考える,文章を書く,文章を練る,校正する,仕上げるといった過程ごとに必要な技術を紹介しています。その内容の多くは日本の同種の本でも言われていることですが,「要約は5文で」とか「書評は結論から書け」といった,ドイツ人っぽいと感じるアドバイスもあります。また,大学でよく聞くものの,辞書にはその内容があまり出てこない用語(例えばHausarbeit,Referat,Klausurarbeitなど)がどのようなもので,どう書けばよいかという説明も豊富です。
このほか,学術的な文章を書く場合の標準レイアウトや文体など,見よう見まねでやってきたようなことも言語化されており,その意味でも興味深い本だと思います。