コロナ禍の爪痕
コンスタンツ大学の学食(Mensa)は,ドイツの大学にしては食べられるものが多い学食でした。しかし,コロナ禍で学生が大学に行かなくなり,提供体制が大幅に縮小しています。
かつては,学生向けの定食としてStamessenとWahlessenがあり,Wahlessenではメイン以外を選ぶことができました。現在ではこれらがSeezeit-tellerに一本化され,出食の形式はWahlessenでも選択ができない方式になりました。
このほか,有機栽培の食材を用いたBioessenや,アジア風のWok,さらにその場で肉などを焼くGrillといった選択肢がありましたが,現在ではその一部がKombinierBarという名称で残っているに過ぎません。スープ的なEintopfは残っています*1。
さらに,かつては水やジュースなどをガラスコップに入れて一緒に買うことができましたが,その機械がコロナ感染対策の影響で取り除かれ,現在では瓶入りのものを買うか,オレンジプレッサーのオレンジジュースしか選択肢がありません。
選択肢が少なくなったことで,定食では以前よりも肉を用いないものが増え,誰もが食べられるような内容設定が増えているようです。
日本の大学でも,コロナ禍で学生が大学に来なくなり,大学生協が経営危機に陥ったケースがありましたが,ドイツでも状況はあまり変わらないようです。
*1:2024年夏に訪れた際も,状況は変わっていませんでした。選択肢が縮小した背景として,学食を運営しているSeezeitの人員削減,物価高,学生が大学に来なくなったこと(オンライン授業は基本的に行われていないものの,授業資料はオンラインで提供されているため,敢えて対面授業に出る学生の数が減っているとのことです)などがあるそうです。