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清野智昭・中級ドイツ語のしくみ

中級ドイツ語のしくみ

中級ドイツ語のしくみ

中級文法を非常に分かりやすく説明しています。


著者は千葉大学准教授で,ここ最近のNHKラジオドイツ語講座を担当していたことでも知られます。前著『ドイツ語のしくみ』が初級文法を対象としていたのに対し,こちらでは中級文法が取り上げられています。扱われているのは厳密には文法だけではなく,発音についても取り上げられています。いずれも見開き2頁で話が完結するようになっています。
詳細な中級文法書は他にもいくつかありますが,なぜそのような表現をするのかについてまで解説がないこともあります。これに対して本書は,文法事項の裏にあるドイツ語の考え方を説明することに力点を置いており,従来単に暗記していた文法事項が,実はある基本的な考え方のもとにあったことがクリアに分かります。ドイツ語文法の本ですが,英語・フランス語や日本語の方言もしばしば登場し,文法の奥の深さを知ることができます。コラムでも興味深い内容が扱われており,「ドイツ語はプラス思考で!」(84頁)や「良い和独辞典とは?」(164頁)などなるほどと感心することが多かったです。
個人的には,ドイツ語の心態詞・間投詞についての解説(270頁以下)が興味深かったです。日本語とよく似たAch, so!はよく知られていますが,しばしばドイツで耳にするne?が北ドイツ方言でnicht wahr?の意味だったことははじめて知りました(これまた日本語の「ね」と同じ状況で使われることが多いです)。他にもNanu!(なぬ!)やOje(おや)もよく耳にしていたのにきちんと意味を確かめていなかった単語でした。