ernst@hatenablog

Konstanz als Heimatstadt

3→2


コンスタンツの市街地は,ライン川を挟んで南北に分断されています。そのライン川には3つの橋がかかっています。ボーデン湖に最も近いのは旧橋(Alte Brücke)で,鉄道・自動車・歩行者・自転車用の橋です。市内を走るほぼ全てのバスがここを通過し,交通量もかなり多いです。次に自転車橋(Fahrradbrücke)があります。この橋はその名の通り自転車と歩行者のみが通れる橋で,車は通行できません。歩道以外は自転車専用のため,自転車がいつも猛スピードで通過します。多い日には1日15000台が通過すると言われています。そしてシェンツレ橋(Schänzlebrücke)です。これはスイス(クロイツリンゲン)からの高速道路の延長にある橋で,コンスタンツを走る主要連邦道路であるB33の一部です。歩行者や自転車が通る部分もありますが,橋にアクセスするためにはかなり長い螺旋のアプローチを通る必要があり,自転車の利用は少ない橋です。
今日から約2ヶ月,自転車橋が通行止めとなります。すでに建設から25年近くが経過し,リノベーションが必要になったからという理由で,工事期間中は自転車は旧橋またはシェンツレ橋に迂回しなければなりません。しかし,1日の自転車の通行台数から考えると,特に旧橋の自転車通行量は危険なまでに増えることが予想されます。また,自転車橋はピータースハウゼン西地区(ライン川の北岸地区)から旧市街に出る最寄りのルートですが,ここが使えなくなると旧市街までにかかる時間は,徒歩の場合20分程度余計にかかることになります。代替手段の検討もなされたようですが,結局は部分的な通行止めではなく全面通行止めになったようです。8月・9月は大学も休みで学校も夏休みになっている時期が長いというのがその理由のようですが,他方でコンスタンツの夏は自転車を使って観光に来る休暇中の人も多く,自転車の通行量は体感的にはむしろ増えている印象さえあります。
この自転車橋にも,パリ等の観光地の橋と同様に,恋人同士が錠前を欄干に取り付けてその鍵をライン川に捨て,永遠の愛を誓い合う光景が見られました。しかし,工事を前に特殊な工具でその錠前がすべて取り外され,現在は錠前が全くない状態になっています。
南北市街地を結ぶ橋がわずか3つしかないというのも驚きと言えば驚きですが(もちろん南北をつなぐ渡し船もありません),それが1つ減ることに伴う生活面への影響がどの程度あるのかが気になるところです。