- 作者: 田中慎一,保田隆明
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2006/09/01
- メディア: 単行本
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ライブドア事件や日銀総裁の出資問題などで登場した「投資事業組合」について,前提知識がなくても分かりやすく説明してくれている本です。
本書はまず,さまざまな投資ファンドがバブル経済崩壊以後の日本経済を救う上で大きな役割を果たしたことを説明しています。新聞などでよく目にするさまざまなカタカナ用語が図解つきでわかりやすく説明されています。次に本書は,投資事業組合の法的スキームを紹介します。投資事業組合は法的には任意組合・匿名組合・投資事業有限責任組合の3つに分かれていますが,それぞれの法的なしくみの上での特色と利点・欠点を,課税上のメリットとあわせて説明しています。さらに,今般の金融証券取引法における投資事業組合への規制や,投資事業組合を使った投資の手法の可能性についても多岐にわたって説明しています。
扱われている内容やフィールドは極めて多様ですが,図入りの説明で文章が平易なため,じっくり読めば意味が分かるようになっています。投資関係で意味の分かりにくい経済用語が出てきたときにも役に立ちそうです。